うたかた。

ネクラな母ちゃん。涙で明日が見えない。

蝋燭の火に揺られながら。

10月29日。
私の誕生日。

自分の誕生日という実感もないまま目覚め
1日の半分を無気力のまま過ごして
きっと自分ひとりだったら
何もしないで1日を終えただろうに。


今日も心がからっぽ。


でも、こんな無気力な私に反して
朝から昼まで
ケーキ買いにいく!ケーキたべたい!
と、騒ぎ続ける元気すぎる娘。

とにかくうるさいので
重い腰を上げておつかいへ。

自分が食べたいからじゃなく
娘が食べたいから。


私は1日寝て過ごしたい。
誕生日でも誕生日じゃなくても
それだけでいい。


料理作るのもめんどくさい。
だから買ってきた。
娘が、パパが喜びそうなものを。

普段のごはんだってそう。
自分だけだったら多分食べない。
適当に毎日パンとかコーンフレークとか。
それだけでいい。

だけど、食べなきゃいけない人がいるから
作るしかない。
本当はやりたくない。
本当は好きじゃない。
料理も掃除も何もかも。


私は、今日も外に出たくなかったのに。


ケーキを買ったら買ったで
食べたい!食べる!食べたーい!
昼から夜まで大騒ぎ。

何十回、何百回と
パパが帰ってきてからね~
を、繰り返す。

延々と、繰り返す。


楽しくない。

ちっとも楽しくない。


そういえば、しばらく笑ってない。

無気力で、全然笑わない。


娘のほうが、よっぽど
つまらない思いをしているに違いない。


自分のためにすることなんて何もない

なんて思ってたけれど
それは勘違いで、本当は

自分のことしか考えてなかったのかも


誰かと楽しむ気持ち
一体どこにいってしまったんだろう。


誕生日を迎えて
これからの目標は?

と、主人に聞かれた。


目標?ないよ。


そう答えた私を
そんな哀れむ目で見ないで欲しい。


目標なんて
考えたこともなかった。

だから楽しくないの?

目標があれば笑える?


無理やり付け加えたように
ダイエットして痩せる!
と答えてみる。


やる気もないのに。

そんな自分に吐き気がする。


ただ無気力に目標もなく生きる私は
何の魅力もない人間なのでしょう。

人間である私なんかよりも
葉っぱのフレディのほうが
豊かな一生を送ったに違いない。


なんだかもう二度と
笑えないのかもしれないと思った。