うたかた。

ネクラな母ちゃん。涙で明日が見えない。

樹海の糸

 

 

「生んでごめんなさい」って言えよ

 

 

もし私が自分の子供にそれを言われた時

一体何を思うんだろう

 

どんなことがあっても守るからね

安心して産まれておいでね

 

そう言って撫でたお腹は

私の幸せの象徴だった

 

今は もう からっぽだけれど

 

 

私自身は

そんな気持ちで迎えてもらえたのだろうか

 

私なんて産まなきゃよかったのに

 

もう何千回、何万回と心のなかで叫んで生きてきた

 

それが今では

 

生んでごめんなさいって言わせたい

 

憎悪でしかなくなった

 

あの人が生きている間は

ずっと苦しまなきゃいけないんだ

 

なんで私が

なんで私だけが

こんなに苦しまなきゃいけないんだ

 

って。

 

あの人が生きている間は一生呪縛が解けないんだ

 

だから せめて

 

私に謝って あなたも苦しんで って

 

そんな風に思ってしまうほど

 

私の心は いま 限界に 近づいていて

 

 

こんな風になりたかったわけじゃない

 

 

私だって。 きっと。 そう。 

 

 

なんでもないことで 笑って 話して

 

ごはんは おかずがなくても

みんなで 笑って 一緒に食べて

 

みんなで 笑って 並んで 眠れたら

 

それだけで よかったのに

 

そうだったら よかったのに

 

 

だから せめて この子たちだけは

 

優しく 守ってあげられたら

 

 

強く 思うのだけれども